福祉の仕事の1つである社会福祉士は、あらゆる事情で日常生活が困難になった人の相談に乗り、福祉サービスや保健医療サービスと橋渡しをし、その人が暮らしやすい環境を整える役目を担っている。

社会福祉士はそういった仕事柄、助けを求められた人から感謝されるケースが多い。「自分は人の役に立っている」ということが実感しやすいのも、この仕事の魅力だと言える。そのため「誰かに必要とされたい」と気持ちを持っている人にとっては、適した職業となるだろう。

そんな社会福祉士は、その人の特徴を知った上で最善の解決策を見つける能力が求められる。そこで利用者の特徴を知っていく中で、様々な人の価値観や考え方を吸収できるのも業務の面白いポイントだ。様々な考え方を吸収することで、凝り固まった独りよがりな考え方を柔軟にすることができる。まさに、社会福祉士の現場は、人として成長できる場所だといえるのだ。

また、社会福祉士は色々な事情を抱えた利用者と関わりを持つため、相手に合わせたコミュニケーション力が求められる。その結果、自分を客観視する能力も身につくといえる。実際、利用者との関係があまり良くない場合、自身を客観視するものだ。そんな中で、利用者との信頼関係が築けた時、自分が人として成長できたことを実感できるだろう。

社会福祉士は人を助ける仕事ではあるが、利用者によって人として成長させてもらえる仕事ともいえる。困った人をサポートする知識を持ち、仕事を通して柔軟な考え方、さらに円滑なコミュニケーション能力も身につけば、経験・知識豊富な頼もしい大人として人望を集めることができるだろう。